俺達の少女A第9回投稿作品

「3分間で分かるナターリアの成長の軌跡」

原稿

誰かが言った。この世界のアイドル達には、必ず何らかの乗り越えるべき壁が存在していると。では、日本のアイドルにあこがれ、地球の裏側からやってきた少女は、一体何を乗り越え、何を手に入れてきたのだろう。

 

 

 

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ・メモリアルコミュで振り返る、ナターリアの成長の軌跡!

 

 

 

アイドルには乗り越えるべき壁があるからこそ、それを乗り越える過程がドラマチックに描かれ評価される。だが私は、そのような展開が彼女に訪れることはないだろうと、そう思っていた。果たしてそれはなぜなのか?

 

 

 

オーディションの時、日本語があまりできないとナターリアは言っていたが、オーディション会場まで道を聞きながら1人で辿り着けたことを考えれば、コミュニケーションが成り立つレベルで日本語を習得していたことは明らかだった。

 

 

 

他にも、地球の裏側でアイドルになるため、乗り越えなければならない問題は山積みだったはずだ。それらをクリアしてオーディションにやってきた時点で、彼女が乗り越えるべき壁などもう残っていないと勘違いしてしまったのだ。

 

 

 

彼女の初めてのビジュアルレッスンでは、すぐ顔に出るから女優は無理だと母親から言われていたことが明らかに。レッスン中は指定した表情をすることができないばかりか、いつのまにかダンスレッスンとなってしまう事態に。

 

 

 

宣材写真の撮影では、動かないように言われても、撮影が楽しみな彼女はじっとしていることができない。撮影場所を外に切り替え、自然のままの彼女を撮ってもらい、なんとかその場は切り抜けることができた。

 

 

 

この2つの出来事を通じて、彼女は気づいた。これまで彼女は苦手なビジュアルレッスンを避けて、

 

自分の感じたものをダンスで表現することばかりやってきた。しかし、このままでは、アイドル活動で、躓いてしまうであろうことに。

 

 

 

そして私も、気が付かされた。確かに彼女はすでに一番大きい壁を乗り越えてきたのかもしれないが、トップアイドルを目指すために乗り越えなければならない壁は残っているのだと。そして奇しくも、私が取ってきた彼女の最初の仕事はミュージカルだった。

 

 

 

ビジュアルレッスンは沢山やってきたが、監督が期待する演技のレベルにはまだまだ及ばない。悲しい演技を身に着けるため、できないことから逃げたくないと言った彼女に応えようと二人三脚のビジュアルレッスンの特訓が続いた。

 

 

 

そしてやってきた本番の時。彼女の演技は見事なものだった。すぐ顔に出るから女優は無理だといった母親が、あの時の彼女を見たらなんと言っただろう。もっと大きな舞台で、主演の座を掴んだら、思い切って招待してみるのもいいかもしれない。

 

 

 

こうして彼女は、些細な、ちっぽけなものに見えるかもしれないが、1つの壁を乗り越えた。これまで自分ができなかった悲しい演技で観客を泣かせることができた事実に、抑えられない嬉しさが、彼女の心にこみあげてきていた。

 

 

 

その嬉しさのあまり、帰り道の河川敷で彼女は踊りたい気分だと言い出した。その言葉に、私はただ、踊ろうと答えた。これまで彼女のダンスを近くで見続けていたが、この日はいつにもまして彼女が輝いて見えた。私は自分が感じた思いを、感じたままに溢れさせることができる彼女にほれ込んでここまでやってきた。そして、これからもいっしょにいっぱい踊ろうと言った彼女の姿に、私は改めて見惚れてしまった。

 

 

 

そんな彼女に、思わず踊りだしたくなるような嬉しさを、また与えてあげたいと、私は強く思う。

 

 

 

このシンデレラガール総選挙で結果を残して、嬉しさのままに踊り、笑ってほしい。

 

そのためには、皆の力も必要になる。さぁ、そこで見ているあなたも、太陽にも例えられる彼女の笑顔を一緒に見みながら共に手を取り踊ってみないか?